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将来の安心を築く新しい選択肢「ライフセトルメント」と生命保険の上手な活用方法

こんばんは、ファイナンシャルプランナーの橋本です。

経営者やそのご家族、そして30代から40代でお子さまをお持ちのご家庭では、将来に備えるための資産形成やリスク対策について、日頃から考える機会が多いのではないでしょうか。生命保険は、大切なご家族を守るために広く利用されていますが、実はさまざまな活用方法があることをご存じでしょうか。

今回は、日本でも徐々に広まりつつある新しい選択肢「ライフセトルメント」を中心に、生命保険をより賢く活用する方法についてご紹介いたします。

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<目次>

1.「ライフセトルメント」とは何か?

2.日本におけるライフセトルメントの現状

3.ライフセトルメントのメリットと注意点

4.生命保険を生きている間に活用するその他の方法

5.健康なうちに生命保険を準備する重要性

6.まとめ

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1.「ライフセトルメント」とは何か?

「ライフセトルメント」とは、ご自身が契約されている生命保険を第三者に売却し、生きている間に現金化する仕組みです。これは特にアメリカなどで広く知られており、日本でも少しずつですが認知され始めています。

生命保険は本来、契約者が亡くなった時にご遺族に保険金が支払われる仕組みですが、ライフセトルメントを利用することで、生前にまとまった資金を確保することができます。例えば経営者の方が事業引退後の生活資金として、また医療費がかさんでしまった際などに利用されることがあります。

2.日本におけるライフセトルメントの現状

日本ではまだライフセトルメントが広く浸透しているとは言えず、サービスを提供する企業も限られています。しかし近年、高齢化社会の進展や経済状況の変化によって、ライフセトルメントへの関心が高まっています。

特にがんや難病など、重い病気を抱えた方が保険を売却して治療費を確保したり、介護資金として利用したりといった事例も出てきており、今後の活用が期待されています。

3.ライフセトルメントのメリットと注意点

ライフセトルメントの大きなメリットは、次のような点が挙げられます。

〇現金を迅速に確保できる

〇解約返戻金より高い価格で売却できることがある

〇不要になった保険契約を有効活用できる

一方で注意が必要な点もあります。

●売却すると死亡保障はなくなる。

●売却額は保険金額よりも低くなる場合がある。

●買い手が見つかるまでに時間がかかることもある。

これらのポイントを踏まえて、ご自身やご家族にとって適切な選択であるかどうか、慎重に判断する必要があります。

4.生命保険を生きている間に活用するその他の方法

生命保険にはライフセトルメント以外にも、契約中に活用できる便利な制度があります。

・リビングニーズ特約

「リビングニーズ特約」は、被保険者が重病などで余命半年以内と診断された場合、死亡保険金の一部または全額を生前に受け取ることができる仕組みです。治療費や介護費、家族との大切な時間を充実させるための費用として役立ちます。こちらは申請することで多くの場合非課税で受け取れます。

・ 契約者貸付制度

「契約者貸付制度」は、急な資金が必要となった際に、保険契約の解約返戻金の範囲内で保険会社から資金を借り入れることができる制度です。銀行融資よりも手軽で急な出費や一時的な事業資金として活用する方もいらっしゃいます。

・減額制度

保険料の支払いが難しくなった際、保険契約を完全に解約するのではなく、保障額を減らして契約を継続する「減額制度」もあります。これにより保障を一部残しながら保険料の負担を軽減できます。

・特定疾病・介護保障特約

がんや急性心筋梗塞、脳卒中など特定の疾病に備えたり、介護が必要な状態になった際に保険金が支払われる特約もあります。これらの特約は、病気や介護による経済的負担を軽減し、安心して治療や介護を受けられるようサポートしてくれます。

5.健康なうちに生命保険を準備する重要性

生命保険の多様な活用法は、「健康なうち」に保険に加入することで可能になります。健康状態が悪化すると新規加入が難しくなったり、加入できても保険料が割高になることがあります。特に30代から40代の方々にとっては、手頃な保険料で手厚い保障を受けられる良い時期と言えます。

経営者やご家族にとって、生命保険は万が一の備えとしてだけでなく、事業承継や相続対策、資産形成としても役立つ重要な手段です。保険の選び方や活用法を知り、家族の安心や資産の効率的な管理に役立ててみてはいかがでしょうか。

6.まとめ

生命保険は、万が一の時だけでなく、生きている間にも多彩な活用方法があります。ライフセトルメントをはじめ、さまざまな制度を賢く活用することで、将来の安心や資金計画に役立てることが可能です。

ぜひこの機会に、ご自身やご家族にとって最適な保険の備え方について改めて考えてみてください。

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