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相続を“わかりやすく”考える|気づいたときが準備のタイミング

こんにちは、ファイナンシャルプランナーの橋本です。

「相続」と聞くと、少し身構えてしまう方も多いのではないでしょうか。特に60代以上の方や、そのご家族である女性にとっては、まだ先のことと思いながらも、どこか心に引っかかるテーマかもしれません。

相続は「お金持ちだけの話」ではなく、実は誰にでも関わる身近なことです。準備をしているかどうかで、残された家族の負担が大きく変わってしまいます。

この記事では、専門的な言葉はできるだけ使わず、相続の基本や準備の大切さについて、生活に寄り添う形でお伝えしていきます。

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<目次>

1.相続って、そもそも何?

2.相続でよくある困りごと

3.準備をしている人と、していない人の違い

4.どんな準備があるの?

5.女性が相続を意識した方がいい理由

6.相続を考えることは「人生を整えること」

7.まとめ-気づいたときに行動を

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1.相続って、そもそも何?

相続とは、人が亡くなったときに、その人が持っていた財産や権利を家族などが引き継ぐことをいいます。

「財産」と聞くと、家や土地、大きな預金を思い浮かべるかもしれませんが、実際にはもっと身近なものも含まれます。

  • 預貯金
  • 自宅や土地
  • 車や貴金属などの持ち物
  • 株式や投資信託などの金融商品
  • 借金やローン(マイナスの財産も含まれる)

つまり「プラスの財産」も「マイナスの財産」もすべて引き継がれるのが相続です。

2.相続でよくある困りごと

相続が起こると、多くの家庭で「想定していなかったこと」が起こります。ここではよくある例を3つ紹介します。

①預金がすぐに使えない

相続が発生すると、銀行口座は一時的に凍結されます。故人の口座からお金を引き出すには、相続人全員の同意や書類が必要になります。「葬儀費用をすぐに口座から出したいのにできない」という声はとても多いです。

②不動産の分け方でもめる

自宅や土地などは分けにくい財産です。「長男が住んでいる家をどうするのか」「兄弟で半分ずつにできない」など、感情的な対立に発展することがあります。

③借金も相続される

知らなかった借金が見つかり、相続人が困るケースもあります。特に保証人になっていた場合は注意が必要です。

こうしたトラブルは「準備していなかったこと」が大きな原因です。

3.準備をしている人と、していない人の違い

実際に相続の準備をしているご家庭と、していないご家庭では大きな差が出ます。

 **準備している人の場合**

   → 相続人がスムーズに財産を受け継ぎ、もめ事も少なく、精神的にも安心できる。

**準備していない人の場合**

   → 手続きが長引き、家族が疲弊し、人間関係まで悪化することもある。

つまり、相続は「残された人への思いやり」そのものなのです。

4.どんな準備があるの?

相続準備といっても、特別なことばかりではありません。ポイントは3つです。

①財産の全体像を整理する

自分がどんな財産を持っているのかを、紙に書き出してみましょう。

銀行口座・不動産・保険・借入金などを一覧にしておくだけで、家族は大変助かります。

②想いを伝える

「誰に何を引き継いでほしいか」「自宅はこうしてほしい」など、気持ちを言葉にして残すことが大切です。遺言書という形にするのも一つの方法です。

③家族と話し合う

相続は一人で決めるものではありません。ご家族と話し合っておくことで、「そんなつもりじゃなかった」という行き違いを防げます。

5.女性が相続を意識した方がいい理由

相続というと「男性の話」と思う方もいますが、実は女性こそ意識しておきたいテーマです。

* 女性の方が平均寿命が長いため、最終的に財産を受け継ぐ立場になることが多い。

* 親の介護や医療の場面で、相続の現実と向き合う機会が多い。

* 夫や兄弟など“誰か任せ”にしてしまうと、後で困る可能性が高い。

「私は関係ない」と思うより、「自分も当事者」と考えることが、家族の安心につながります。

6.相続を考えることは「人生を整えること」

相続を準備することは、単にお金の整理をすることではありません。

* 自分がどんな人生を歩んできたのか

* どんな想いを家族に残したいのか

  を考えるきっかけになります。

相続を通じて「自分らしい人生のまとめ」をすることは、とても前向きなことです。

7.まとめ-気づいたときに行動を

相続は避けて通れないことですが、準備しているかどうかで家族の未来は大きく変わります。

* 相続は特別なお金持ちだけの話ではない

* 残された人のために準備しておくことは思いやり

* 女性こそ意識しておくことで、安心できる未来を描ける

大切なのは、「気づいたときに行動すること」です。

「また今度にしよう」と思っているうちに、状況が変わってしまうこともあります。少しずつでも準備を始めることが、何よりも家族への贈り物になるのです。

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