こんにちは!
『笑顔相続』ナビゲーターの橋本です。
23回目の今回は、笑顔相続にするための最重要ポイント<遺産分割の考え方>について解説します。
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<目次>
- トラブル多発
- 公平に分けるのは難しい
- 役割でわける
- まとめ
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1.トラブル多発
相続が原因で、残された家族がもめてしまうのは、とても残念なことです。
2019年の1年間で、12,779件の遺産分割事件(家事調停・審判)が新たに起こっています。
揉める原因の中には、理不尽な要求をする人がいてまとまらないケースもあるようですが、大半は法律で決められた権利の主張によるぶつかり合いのようです。
2.公平に分けることは難しい
遺産が現預金だけならば、法定相続分で分けることは簡単です。
しかし、一般的に個人の場合は、自宅不動産が遺産の半分以上を占めているケースが多く、経営者の場合は、自社株が大半を占めるケースが多くなります。
法定相続分で分けようとすると、自宅不動産をもらった人が持ち出しして埋め合わせするか、売却して現金に換えて分けざるを得なくなります。
また、自社株の場合は、分けて持つことは可能ですが、後継者以外が株を持つことで後継者が思うような経営判断ができずに経営が成り立たなくなる可能性が高まります。
3.役割でわける
そもそも、遺産をもらう人たち全員が納得して分けることができれば、法定相続分や遺留分を気にする必要はありません。
例えば、
・親と同居し介護をしていた長女には自宅不動産を渡し、現預金を長女、長男、次男の3人で等分する
・長男が後継者として下積みしてきたから、自社株は全て長男に渡し、現預金から相続税の負担が大きな長男へ納税資金分を渡し、残りの現金を長女、次男で分ける
このような分け方でもみんなが納得していればよいのです。
分けた結果だけを見れば、不公平感は有りますが、それまでの貢献度や役割に応じて、必要な人に必要なものを渡す考え方ができれば、『笑顔相続』にできると思います。
4.まとめ
まだ、日本人にはお金の話をすることを良く思わない傾向がありますが、財産を持っている本人が誰にどの財産を引き継いで欲しいのかを決めて伝えておくべきだと思います。
そのためには、家族全員と日頃からコミュニケーションを取り、お互いの想いを伝え合い、準備して行くことが大切ではないでしょうか。
残された家族が故人への感謝であふれ、ずっと仲良くやっていこうとする関係を保って行けるようにしたいものです。
「笑顔相続」にできるよう、今後も情報発信していきます。
空いた時間で知識を増やし、できることから取り組んで行きましょう!
次回は、葬儀費用を生命保険で準備するのがベストな理由<生命保険活用法(葬儀費用編)>について解説します。