こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの橋本です。
60回目の今回は、介護費用の負担が減る?【世帯分離】について解説します。
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<目次>
- 『世帯分離』とは
- 介護費用の負担が軽減できる
- デメリットも
- まとめ
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1.『世帯分離』とは
同じ住所に一緒に住んでいる家族と住民票の世帯を分けることを『世帯分離』といいます。
市区町村の窓口で、本人や世帯主などが必要書類を届け出ることでできます。。
また、分離している世帯を一緒にする『世帯合併』も届け出ることで可能となります。
2.介護費用の負担が軽減できる
介護保険サービスの利用者の自己負担は、1~3割となっています。
この割合は、所得によって変動しますので、『世帯分離』によって所得が少なくなれば、自己負担の割合が下がることがあります。
また、1カ月の自己負担額には上限があり、それを超えた分が戻ってくる「高額介護サービス費制度」があります。
これも、世帯所得に応じて、自己負担の上限額が設けられています。
他にも、「負担額限度認定制度」などにも影響してきます。
3.デメリットも
国民健康保険に加入している場合、『世帯分離』することで負担が増えるケースもあります。
国民健康保険は、それぞれの世帯主が保険料を納める必要があるからです。
それ以外には、行政手続きを本人以外がする場合、委任状が必要になり、手間が増えます。
委任状は、本人が記入することになりますので、本人が書けない、または意思確認できないケースも想定しておく必要があります。
また、会社勤めをしている人が親の介護をする場合、扶養家族とした方が負担が軽減されるケースなどもあります。
4.まとめ
『世帯分離』は、一緒に住んでいても家計が別々で、所得が少ない人に対するセーフティーネットです。
自分や家族にとっての、メリットとデメリットをしっかり吟味して利用する必要があります。
今後、日本はますます長寿化していき、より一層、介護問題は避けては通れなくなっていきます。
元気なうちに親子や家族で話し合いの機会を作って、対策しておくことが必要ではないでしょうか。