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NISA・iDeCoの「枠」を超えた投資|非課税制度の外にある資産運用の考え方

こんにちは、ファイナンシャルプランナーの橋本です。

資産運用の話題になると、「NISAを始めよう」「iDeCoを活用しよう」という言葉をよく耳にします。これらの制度は税制面でのメリットが大きく、多くの投資家が利用している仕組みです。

しかし、投資を続けていくと「非課税枠を使い切った後の投資はどうすればいいのか?」という疑問が出てきます。実際の資産運用では、NISAやiDeCoだけで完結するわけではありません。枠を超えた資産をどのように管理するかも重要なポイントになります。

この記事では、NISAやiDeCoの役割、特定口座の仕組み、債券投資など枠外の投資、売却時の税金、そして投資の目的ごとの使い分けについて、初心者にもわかりやすく解説します。

① NISA・iDeCoは「投資の器」

まず理解しておきたいのは、NISAやiDeCoは投資商品ではなく制度であるという点です。株式や投資信託などの資産を入れる「投資の器」のようなものと考えると分かりやすくなります。

通常、投資で利益が出ると税金がかかります。株式や投資信託の場合、売却益や配当金には約20%の税金が課税されます。例えば100万円の投資が150万円になった場合、利益50万円に対して約10万円の税金がかかり、最終的に手元に残る金額は約140万円になります。

一方で、NISAの口座内で発生した利益には税金がかかりません。このように、制度によって投資の手取りが変わることがあります。

② 非課税枠には上限がある

税制面でメリットがある制度ですが、NISAやiDeCoにはそれぞれ投資できる金額の上限があります。例えば新NISAの場合、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、年間合計360万円まで投資することができます。また、生涯で利用できる非課税枠にも制限があります。

そのため資産運用を続けていくと、投資資金が増えてきたり、NISA枠を使い切ったり、制度の対象外の商品に投資したいと考える場面が出てきます。こうした場合に利用するのが特定口座です。

③ 特定口座とは?

特定口座とは、NISA以外の通常の投資口座のことです。株式や投資信託を売却して利益が出ると、利益に対して約20%の税金がかかります。

特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の2種類があります。源泉徴収ありの場合は証券会社が税金を自動で計算し、売却時に税金を差し引いてくれるため、基本的には確定申告が不要です。一方、源泉徴収なしの場合は自分で税金を計算して確定申告を行う必要があります。多くの投資家は、手続きが簡単な源泉徴収ありの特定口座を利用しています。

④ 特定口座の特徴「損益通算」

特定口座には、NISAにはない特徴があります。それが「損益通算」です。損益通算とは、利益と損失を相殺できる仕組みのことです。

例えば、ある株式で10万円の利益が出て、別の株式で7万円の損失が出た場合、課税対象となる利益は10万円ではなく3万円になります。このように、損失を差し引いた金額に対して税金がかかります。

さらに、損失が出た場合は最大3年間繰り越すことも可能です。今年10万円の損失が出て、翌年に10万円の利益が出た場合、その利益と相殺することで税金がかからないケースもあります。この仕組みは、売買を行う投資では重要なポイントになります。

⑤ 債券投資は枠外になることが多い

資産運用では株式だけでなく、債券も重要な資産クラスです。代表的なものには米国債、社債、外貨建て債券などがあります。債券は株式と比較すると値動きが比較的安定しており、利回りがある程度予測できるという特徴があります。

そのため、株式だけでなく債券を組み合わせて資産を分散する投資家も多くいます。ただし、債券の多くは制度の対象外になるため、特定口座で保有するケースが一般的です。

⑥ 投資では「出口」も重要

投資では「何を買うか」だけでなく、「どこで売るか」も重要です。特に影響が大きいのが税金です。

例えば100万円の投資が150万円になった場合、通常口座では利益50万円に対して約10万円の税金がかかります。そのため最終的な手取りは約140万円になります。このように、同じ投資でも税制によって手取りが変わることがあります。長期の資産運用では、この差が大きくなることもあります。

⑦ 投資の目的によって置き場所を選ぶ

資産運用では、制度の特徴だけでなく投資の目的によって資産の置き場所を考えることも大切です。

老後資金を準備するための長期投資では、iDeCoが利用されることがあります。iDeCoには掛金が所得控除になることや、運用益が非課税になるといった税制上の特徴があります。ただし、原則として60歳まで資金を引き出すことはできません。そのため、長期間使う予定のない資金を老後に向けて積み立てる目的で利用されることが多い制度です。

一方、個別株など売買を行う投資では特定口座を利用することになります。特定口座では利益に税金がかかりますが、損益通算や損失の繰越といった仕組みがあります。特に売買を伴う投資では、利益だけでなく損失が出る可能性もあるため、損益通算の仕組みが活用される場面もあります。

まとめ

NISAやiDeCoは、税制面でメリットのある制度として多くの投資家に利用されています。しかし、これらはあくまで投資を入れる枠(器)です。資産運用を続けていくと、特定口座、債券投資、個別株、海外ETFなど、制度の枠を超えた投資も自然と増えていきます。

そのため大切なのは、制度だけを見るのではなく、資産全体をどう管理するかを考えることです。それぞれの制度や口座の特徴を理解し、投資の目的に合わせて使い分けていくことが、長期の資産運用では重要になります。

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